浄土真宗本願寺派のお焼香の作法は次のようになります。
①一礼
②焼香一回
③合掌礼拝(お念仏)
④一礼
細かくみていくと、
①一礼… お念珠を左手に持ち、ご尊前に進み、阿弥陀さまへ向かって一礼をします。
②焼香一回… ひとつまみ、一回だけお焼香します。
③合掌礼拝… お念珠を両手に通し、胸の前で合掌し「なまんだぶつ、なまんだぶつ…」とお念仏を称(とな)えます。そのまま頭を下げ礼拝(らいはい)します。
④一礼… 合掌を解き、再度阿弥陀さまへ一礼して席へと戻ります。
※上記イラストは正座の紹介ですが、立式も同様です。
▶ご本山(本願寺)のホームページに、動画での紹介があります。
浄土真宗本願寺派では次のような作法はしません
- お焼香を2回、3回
- お香をつまんだ手を額に頂く(お香を頂く)
- ご本尊へお尻を向けて、参列者へお辞儀をする
お焼香とは、仏さまへ礼拝(らいはい)する丁寧な作法のひとつです。
ですので、ご本尊へお尻を向けてまで参列者へお辞儀をする必要はありません。
参列者お辞儀をして、ご本尊への一礼を忘れる方が多く見受けられます。
参列者へ何度もお辞儀をして、ご本尊へは一礼もせず、お焼香をしてささっと手を合わせ、また何度も参列者へお辞儀する…。やってしまいがちな形かと思います。
阿弥陀さまへの一礼をきちんとしましょう。参列者へのお辞儀は本来は不要なものです。当家や親族へお辞儀をすることに一生懸命になるあまり、肝心のご本尊への敬いがおろそかになってしまうのは本末転倒です。
参列者も同様です。お勤め中であればお勤め(お経を声に出す)を大切にしましょう。お焼香している人をじーーっと見つめるためにお参りしているわけではありません。お焼香中もご本尊の方を向いてお勤めを大事に
しましょう。(なので、浄土真宗では葬儀の際の遺族が前に立っての答礼〈立礼〉はしません。)
お焼香はあくまでも、「ご本尊への大切な礼拝の作法」であることを忘れないようにしましょう。